【遥アート】絵画の状態について

一般的に、個人や美術館が所蔵している有名画家の作品は、複数の人の手を経ているものです。
絵画の価値は古いか新しいかではなく、作品自体で決まります。

また、絵画の状態が少なからず絵画の価値に影響を与えます。
実物を見て購入する場合は作品の状態を充分確認することができますが、ネットオークションなど簡単な説明と画像で判断しなければならない場合には、疑問点があれば事前に質問するなどの対策が必要です。また、購入した場合は到着後速やかに状態をチェックし、作品説明にないダメージなどが見つかれば値引きや返金を交渉します。

絵画の状態表記には次のような表現が使用されます。
◆変色
日焼け、変色、退色、くすみ、経年感など
◆汚れ
しみ、かび、汚れなど
◆傷
しわ・波打ち・折れ、ピンホール、縮み・ひび・亀裂、擦れ・あたり、ひっかき傷、切れ、剥離など

特に注意することは、ネットオークションでは必ずしも作品について必要充分な記載がされているとは限らないことです。

私が購入したある業者の作品では、表記は「良好」となっていましたが、届いた作品は数箇所の「剥離」と4~5cmほどの「ひっかき傷」がありました。比較的信頼していた業者でもあり、色彩の関係で分かりにくい傷でもあったため購入時の肉眼チェックで見逃してしまいました。後に、スコープで詳細チェックを行い上記の傷に気がつきました。気づいてしまえば、肉眼でもはっきり分かる傷です。これは醜いです。

なお、絵画の種々のダメージについて専門家による修復が可能ですが、修復によるリスクもありますので注意が必要です。
経年による汚れやニスやけなどの変色はその作品の時代を感じさせるものでもあり、醜いものでない限りそのまま作品を楽しむのが良いのではないでしょうか。修復により元の作品の味わいが損なわれてしまうとか、印象が全く変わってしまうことも考えられます。
いずれにしても、修復するかどうかは、修復家と相談しながら、作品の価値と修復にかかる金額、そして修復のリスクも考えて判断することになります。


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